救急車はタクシー代わり?健康相談で看護師が困る相談者とは。

 

救急車って、一体どんなときに利用するものでしょうか?

体が普段とは明らかに違う状態であるとき、一人ではとても動けないような症状があるとき、大きな怪我をしたとき、何かの発作が出たとき等々、緊急性を要するときに「119番」するというのが、一般的な考え方なのではないかと思います。

 

看護師の派遣業務で、時々電話での健康相談のお仕事をさせてもらうときがあります。

健康相談を行っている企業や行政では、相談の電話をかけてこられる方があらかじめ登録されていて、誰からの相談なのか特定できる場合と、匿名でも相談可能で、どこの誰でも利用できる場合とがあり、先日うかがった派遣先は相談者が特定されている会社でした。

この会社の健康相談サービスを利用される方は、ご高齢の方が中心です。

登録されている方の中にはお一人暮らしの方も多く、特に夜間など、どうしても不安が強くなりがちなのか、小さなことでもご相談が色々あります。

どんな些細なご相談でも分かる範囲でお話しさせていただき、短い時間ではあるものの一対一でじっくりとお話しさせてもらえる機会となるので、看護師の立場としても、とても有意義な時間が過ごせているように感じます。

 

この健康相談では、話を聞く中で緊急事態と判断できるケースもあります。

何だか言葉が話しにくい、手足が動かしにくい、胸が痛いなど、脳血管疾患や心疾患に直結している可能性があるご相談もあり、そういった場合にはこちらで救急車の手配をさせていただくこともあります。

このようなケースでは、救急隊員の方も出動に対して抵抗はないでしょう。

それでも、救急車を呼ぶことに対して「申し訳ない。」「まだ我慢できるから・・・。」とおっしゃる方もいるのです。

もちろん、緊急を要するので、ご相談者の方にも納得していただけるように話しながら、救急車の手配をします。

 

ですが、中には出前か何かと勘違いしているような人もいるのです。

 

例えば、

 

相談者:「隣に住んでる人が、病院に行きたいって言ってるんだけど。」

看護師:「お隣に住んでらっしゃる方が、体がしんどくなったんでしょうか?」

相談者:「いや、普通にしてるよ。明日病院予約してるらしいんだけど、雨降りそうだから今日のうちに行っときたいんだって。」

看護師:「普段通われている病院で、お体が今どうもないのでしたら、予定通り明日行かれるか、今日ならタクシーなど利用されてはいかがでしょう?」

相談者:「明日は雨みたいだし、ここに電話したら、救急車呼べるんじゃないの?」

 

・・・・・と。

 

こういう電話がかかってきたら、ビックリしますよね?

電話の後ろでは、恐らく当事者であるお隣さんと思われる方の、それはそれはお元気そうな笑い声が聞こえていました。

このあと、さらに突っ込んで話を聞いてみても、急いで病院に行く必要はなさそうな様子で、他の健康相談のスタッフとも相談しながら、今回は救急車を呼べないことを伝えました。

このときはそれで納得してもらえたのでよかったのですが、世の中どんな人がいるか分かりません。

これで逆ギレでもされたら、こっちが大変です。

 

近年では、救急車の適正利用を呼びかける動きも出てきています。

本来不要なはずの救急車の利用は、本当に救急車を必要とする人への出動に影響する恐れがあります。

119番する前に、本当に救急車が必要な状態なのかどうか、よく考える必要がありますね。

とはいっても、自分一人では緊急性があるかどうか判断がつかない場合もあるでしょう。

そういうときこそ、行政や企業が行っている健康相談を利用してみてはいかがでしょうか?

もちろん、いつもと明らかに様子が違う、体調に強い不安を覚えるときは、ためらわずに救急車を呼びましょう。



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